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ラプラタ河 5月7日
大平洋から始まった旅 大西洋はどこだ


大平洋に面したリマから始まったこの旅。
南米横断を果たし、
ブエノスアイレスに至った。
海が見たくて早朝散歩に出かける。
ところがこの街が面しているのは
厳密には大西洋ではなく、
ラプラタ河らしい。
船の停泊している港を見つけはしたが、
広々とした大洋を拝むことはできなかった。
しかも時差の一時間を勘違いして、
慌ててタクシーを使う羽目に。
急ぎ足で旅の最終章へと進む。

 パラグアイ共和国
(Republic of Paraguay)
人口 607万人 面積 40.67万km2
首都 アスンシオン 宗教 キリスト教(カトリック)
言語 スペイン語、グアラニー語 通貨 グアラニー
旅行期間 2005年5月7日〜2005年5月8日(2日間)
訪問経路 (アルゼンチン)〜アスンシオン〜シウダー・デル・エステ〜(ブラジル)

アスンシオンへ向かう道
内陸国パラグアイへ 牧歌的雰囲気になごむ


ブエノスアイレスからタム航空で、
パラグアイの首都アスンシオンへ。
先住民トリニダー族の誇りを
今も大事に守り続けているというこの国、
空港の周辺は緑が広がり、
牛が闊歩していて、
予想を遥かに上回るのんびりした空気。
インカの伝統が残るペルーやボリビアとも、
白人文化の強いアルゼンチンとも、
また異なる雰囲気を持つパラグアイ。
市街へ向かうバスの中で、
早くも期待に胸が膨らんでくる。

タム航空
【タム航空】
パラグアイ川を望む
【パラグアイ川を望む】

アスンシオン市街
およそ首都らしからぬ 田舎町アスンシオン


ちょうど土曜日だったこともあるのだろう。
午後の街は店の多くが閉じており、
人通りも少なくがらんとしていた。
このこぢんまりした町が一国の首都なのか。
地図帳を広げただけでは分からない、
訪れて初めて知り得るトリニダーの都。
とりたてて見所もないのだが、
こんな町をただ歩くのも旅の醍醐味。
市街の北側には悠々とパラグアイ川が流れ、
バラック造りの貧民街が続いていた。
町一番と言われるホテルは空き家と化して、
旅行者の姿はほとんど見かけなかった。

アスンシオンの大聖堂
【アスンシオンの大聖堂】
アスンシオン市街
【アスンシオン市街】



 ブラジル連邦共和国
(Federative Republic of Brazil)
人口 1億8352万人 面積 851.2万km2
首都 ブラジリア 宗教 キリスト教(カトリック)
言語 ポルトガル語 通貨 レアル
旅行期間 2005年5月8日(1日間)
訪問経路 (パラグアイ)〜フォズ・ド・イグアス〜(アルゼンチン)

ブラジル側イグアスの滝 5月8日
世界三大瀑布の一つ イグアスの滝


アスンシオンから夜行バスに揺られ、
国境を越えてブラジルに入国を果たす。
三国国境の奥に控えているのは、
世界三大瀑布の一つイグアスの滝。
フォズ・ド・イグアスの町でバスを乗り換え、
国立公園の入口で園内バスに乗り換え、
遊歩道をてくてく歩いていくと、
前方に深い大地の裂け目が見えてくる。
グアラニーの言葉で
壮大なる水を意味するイグアス。
それは無数の滝の巨大な集合体で、
ブラジル側からはその全貌を眺められた。

ブラジル側イグアスの滝
【ブラジル側イグアスの滝】

 アルゼンチン共和国
(Argentine Republic)
旅行期間 2005年5月5日〜2005年5月8日(1日間)
訪問経路 (ブラジル)〜プエルト・イグアス〜ブエノスアイレス〜(アメリカ)

ブラジル・アルゼンチン国境
雨の中の国境越え アルゼンチン側へ


ともかく交通の便の悪いイグアス。
アルゼンチン側の滝へ移動したいのだが、
滝と滝の間の直行バスなどはない。
また何度もバスを乗り継がないといけない。
時間との戦いが幕をあける。
国境越え。
出入国手続のためにバスを降ろされた。
次のバスが何十分後に来るか分からず、
一キロくらいの距離だと聞いて、
雨の中を歩き始めた。
全身ずぶ濡れで歩く。
この新婚旅行で最後の陸路国境だ。

滝へ向かうトロッコ列車
【滝へ向かうトロッコ列車】
アルゼンチン側イグアスの滝
【アルゼンチン側イグアスの滝】

アルゼンチン側イグアスの滝
轟音と飛沫の大迫力 悪魔の喉笛


イグアスの滝のアルゼンチン側は、
国立公園内にチンチン電車が走っていた。
園内は広大で見所がたくさんあり、
最終日で時間のないのがとても残念だった。
イグアスの滝の最大名所といわれる
悪魔の喉笛に絞って訪れる。
チンチン電車を終点で降りて、
川面に造られた遊歩道を歩いていくと、
前方から大地の轟く低い音が響いてきた。
数年前の氾濫で壊された橋の残骸を横目に、
視界が広がる。
目前、一面の水の響宴に度胆を抜かれた。


 アメリカ合衆国
(United States of America)
人口 2億8142万人 面積 371.8万km2
首都 ワシントンDC 宗教 キリスト教(プロテスタント)
言語 英語 通貨 ドル
旅行期間 2005年5月9日(1日間)
訪問経路 (アルゼンチン)〜ニューヨーク〜(日本)

ニューヨーク地下鉄 5月9日
復路に寄り道 ニューヨーク途中降機


イグアスからブエノスアイレス、
国内線で預け荷物が一時行方不明になり、
危うくそのあとの国際線に乗り遅れそうになる。
ブエノス空港の搭乗手続は長蛇の行列で、
「ニューヨーク行き? もう手続終了したわよ」
そう言われたときには一瞬青ざめた。
しかも時間がないのに
パスポート検査では、またまた詰問された。
「なぜパキスタンやイランを訪れたの?」
そう、経由地はニューヨーク。
五時間ほどの空き時間を利用して、
地下鉄でマンハッタンに繰り出した。

世界貿易センタービル跡地
【世界貿易センタービル跡地】
自由の女神を望む
【自由の女神を望む】

世界貿易センタービル跡地
世界貿易センタービル跡地 9・11の記憶


二〇〇一年の秋を思い出す。
自転車世界一周旅行に飛び出して四ヶ月、
強盗に遭い、挫けていたグアテマラで、
ニューヨークに飛行機が攻め込んだという
理解不能の一報を耳にした。
あれから四年。
正義と称し、
この国はアフガンとイラクに攻め込んだ。
歴史は勝者が作る。
これは紛れもない事実。
犠牲者は常にいる。
これは覆しようのない真実。
子供の頃僕たちは、
夢のような二十一世紀が来ると信じていた。
自分勝手な大人たちは傲慢に嘘をつく。
それでも僕たちは歩いていくしかない。
十字架の墓標に一礼。

ニューヨーク市街
【ニューヨーク市街】



 日本国
(Japan)

成田空港 5月10日
ようこそ日本 地球の裏側に戻ってきた


十九日ぶりの日本。
たったそれだけの日数なのに、
ずいぶんと懐かしく感じられた。
短い旅だったが、
凝縮された旅でもあった。
世界は広い。
南米大陸もまた広かった。
しばらくはこの小さな日本で、
こつこつと毎日を暮らしていくことになる。
新婚旅行無事終了。
とりあえず居酒屋行っとくか!


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