表紙へ戻る
前へ戻る

アンデス高地 4月29日
標高四千メートル 青空を越えて行く


クスコから東へ。
高原列車に乗りたかったのだが、
あいにく曜日が合わず、
バスに揺られて高度はあがる。
広大なアンデスの旅。
富士山よりも標高の高い街道沿いの
町や村や牧草地。
アルカパの群れがのんびりと歩む。
途中の検問に引っかかり
しばし強制的な休憩時間。
外の空気はひんやりと肌をつつみ、
地元の警官はにこやかに笑いかけてきた。

クスコの安宿
【クスコの安宿】
バス移動、途中の町
【バス移動、途中の町】

プーノ
インカ帝国創世伝説 湖畔の町プーノ

午後プーノの町に到着。
バスターミナルを出ると、客引きが集まる。
タクシー、オートリキシャ、
しかし僕らはサイクルリキシャを選んだ。
ペルーの中でも
とりわけ先住民族の色合いが濃いプーノ。
路地の舗装も凸凹で、
首締め強盗の発生率も高いと言われ、
貧しさと陰鬱な雰囲気が入り混じる。
高台に登ると、
インカ初代皇帝マンコカパックの立像が、
夕暮れのティティカカ湖を望んでいた。

プーノの高台にて
【プーノの高台にて】
プーノ市街
【プーノ市街】



ペルー/ボリビア国境 4月30日
のどかに人々が往来する 国境の道


プーノからラパスまで、
南米旅する旅人たちの黄金の道。
大型バスの乗客は白人ばかり。
ほどなく国境の町ユングーヨに到着。
余ったソルをボリビアーノに両替し、
ペルーの出国手続を済ませ、
ゆるやかな坂道を歩いて越える。
円形のアーチが国境線。
地元の人々は荷物を背負い、
実にのんびり自由に行き交っている。
それでも陸路国境には、
独特の雰囲気と高揚感が満ちている。

ペルー/ボリビア国境
【ペルー/ボリビア国境】
ペルー/ボリビア国境
【ペルー/ボリビア国境】

 ボリビア共和国
(Republic of Bolivia)
人口 871万人 面積 109.8万km2
首都 ラパス 宗教 キリスト教(カトリック)
言語 スペイン語、ケチュア語、アイマラ語 通貨 ボリビアーノ
旅行期間 2005年4月30日〜2005年5月5日(6日間)
訪問経路 (ペルー)〜ラパス〜ウユニ・ウユニ塩湖〜ビジャソン〜(アルゼンチン)

ティティカカ湖
澄みわたる碧 天空のティティカカ

無事にボリビア入国を果たし、
湖に面したコパカバーナの町で昼食休憩。
一時間半の自由行動が嬉しい。
汽船が行き交う世界最高所の湖として
学校の教科書にも載っていたティティカカ湖。
たしかに息はあがるけど、
ここが四千メートル近い高所とは
にわかに信じられない観光リゾート。
僕らは貸しボートを30分借りて、
真っ青な湖面に漕ぎいでた。
観光客集まるレストランを横目に、
浜辺の露店で魚フライ載せご飯を頬張った。

チチカカ湖
【チチカカ湖】
ラパス行きのバス
【ラパス行きのバス】

チチカカ湖を渡る
【チチカカ湖を渡る】
チチカカ湖畔
【チチカカ湖畔】

ラパス入口
世界最高所の首都 ラパスへ至る

どこまでも青い空。
どこまでも広い大地。
どこまでも続く長い道。
旅人たちを載せたバスは大平原を走る。
やがて沿道にぽつぽつと建物が増え、
車が増え、人々が増え、喧噪が響く。
突然バスは大きく曲がり、
まっすぐだった道は急な下りに転じた。
すり鉢のようなと称される首都、
ラパスがその全貌を現した。
さすがに空気は薄く、
高山病の妻は不機嫌に黙り込んでいた。


ティワナク遺跡 5月1日
千年超の歴史を誇る ティワナク遺跡


ラパスからバスに乗り、
大平原のさなか
郊外の村にポツンと残る遺跡。
インカ帝国の時代よりも古く、
この地に栄えたティワナク文明の中心地。
にょきりと立っている立像と、
壁面を埋め尽くす無数の顔・顔・顔。
入場料金は外国人料金で、
数年前の情報よりも二倍高く、
現地の人の料金よりも二十倍以上高い。
さほど苛立たないのは社会人だから?
博物館は見応えがあった。

ティワナク遺跡
【ティワナク遺跡】
ティワナク遺跡
【ティワナク遺跡】

ティワナク遺跡
【ティワナク遺跡】

ティワナク村
田舎の風景 何処まで歩いていくのか

ボリビアの田舎。
大きな荷物を背負って、
カラフルなスカートを穿いて、
ビア樽みたいな大きな身体を揺らして、
三つ編みおさげに帽子をちょこんと載せて
おばさんたちが歩いていく。
小さな村にも市場があり屋台があり、
幼い少女たちが話しかけてくる言葉は
スペイン語と片言の英語で、
ケチュア語やアイマラ語を返すと、
戸惑いのような、はにかむような
微妙な表情が返ってきた。

ティワナクの村
【ティワナクの村】
ティワナクの村
【ティワナクの村】

ラパス新市街
新市街高層ビル群と 霊峰イリマニ

高低差の激しいすり鉢状の町ラパス。
あまりに標高の高いこの都市では、
金持ち白人たちは標高の低い地区に暮らし、
貧しい先住民たちが空気の薄い
標高の高い地区に追いやられて暮らしている。
僕たちが宿をとったのは、
狭い路地が入り組んだ旧市街。
広場に降りて、大通りに沿って、
ひたすらの下り坂をのんびりと歩いていけば、
こぎれいなお店が並ぶ新市街に入っていく。
歩道は広く、植栽は豊かで、
買い物を楽しむ人々の身なりもきれい。
高層ビルの合間から
突然姿を現すのはイリマニ山。
標高六千メートル級のラパスの守神。
貧富の差と人種差別が厳然と残るこの国で、
いったい何を思い佇んでいるのか。

ラパスの屋台
【ラパスの屋台】
ラパス市街
【ラパス市街】



ラパス旧市街 5月2日
活気に溢れる ラパスの下町


それでも僕はラパスを気に入った。
ペルーの町、リマやクスコやプーノよりも、
ラパスのほうが数倍活気に満ちている。
南米の中で最も先住民比率の高いボリビア。
我々日本人と同じモンゴロイド起源の彼ら。
広場の賑々しさも、
屋台の雑然とした雰囲気も、
市場の弾けるようなエネルギーも、
白人が持ち込んだ文化ではなく、
彼らが本来育んでいた持ち味。
もちろんアジアの町とはまた全然違うのだが、
記憶に残る強い個性を有した町だった。

ムリリョ広場
【ムリリョ広場】
ラパス旧市街
【ラパス旧市街】

ラパスの市場(メルカドネグロ)
市場歩きの疲れを癒す 即席天然果汁

坂道が多く路地の入り組んだラパス。
迷路のような市街地を歩く。
土産を買うならこの街がいいなと思う。
富士山並みの標高にも、
ようやく身体が慣れてきたような気がする。
午後になって、
宿に迎えの来るはずの車は来ず、
慌ててタクシーをつかまえて
バスターミナルに向かう。
こんなときはいつも焦ってしまうが、
予定時刻のぎりぎり五分前に着いたのに、
肝腎のバスが結局二時間遅れ。

ラパスの魔女通り
【ラパスの魔女通り】

先頭へ戻る
 
次へ進む