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4月26日
礎は崩れず インカ帝国太陽の神殿
クスコは帝国、帝国はクスコ。
ケチュア語で「へそ」を意味し、
インカ文明の中心地であった古都クスコ。
スペインに征服され蹂躙され、
以後四百年、屈辱の被支配が続く。
太陽の神殿は破壊され、その同じ場所に、
征服者は十字架を掲げた。
されど大地震の際、
スペイン人の建てた教会は無惨に崩れ、
かつて太陽の神殿を支えていた礎石、
インカ人の築いた礎石だけが
二十一世紀の今もなお、残っている。
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【クスコ市街】
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【チチャモラーダ】
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【クスコのアルマス広場】
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【クスコ旧市街】
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ジャガイモもトウモロコシも ずらり
海抜三千メートルのクスコ盆地。
坂道多く、歩いていると息が切れる。
軽い頭痛に苛まれ、高山病の兆候だ。
雑然とした街路の先に、
銀傘で覆われた中央市場が現れる。
色鮮やかな衣裳に身を包んだオバチャンたちが、
色鮮やかな野菜や果物を売っている。
南米大陸は世界の食の原産地。
トマトも、ジャガイモも、トウモロコシも、
トウガラシも、そしてコカの葉も。
彼らの言葉や宗教は侵略されてしまったが、
彼らの食文化は逆に世界を席巻したのだ。
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【クスコ市街】
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【クスコ中央市場】
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【コリカンチャ】
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【コリカンチャ】
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クスコを見守る 要塞サクサイワマン
帝国の首都クスコの周辺には、
数多くのインカ時代の史跡が点在している。
周囲は木々が生い茂り、
緑に溢れたのどかな環境。
褐色瓦屋根の農家がちらほらと建ち、
土産物屋は色鮮やかな民芸品を並べ、
素知らぬ顔でリャマたちが草を食んでいる。
広場では少年たちがボールを蹴っていた。
スペインに制圧されたクスコ。
反旗を翻した皇帝の息子マンコインカ。
インカ帝国最後の英雄が立て籠った要塞が、
クスコの町を見下ろすサクサイワマン。
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【クスコ郊外】
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【クスコ郊外】
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4月27日
古代インカ道を辿る 高原列車の旅
クスコからマチュピチュへ。
険しいアンデスを行く鉄道の旅。
天井はガラス張りの展望窓、
食事付きの豪華列車(値段も高い!)。
途中停車したいくつかの駅では、
土産の売り子が集まってくる。
驚いたのは、フィルムと一緒に
デジカメ用のメモリーカードが揃っていたこと。
朝七時にクスコを発った列車は、
十一時アグアスカリエンテス到着。
いろは坂もびっくりの急坂を登りつめ、
岩峰の上に鎮座する失われた都市へ。
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【クスコ市街を見下ろす】
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【マチュピチュ行の鉄道】
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孤高の世界遺産 マチュピチュ
世界中に数ある世界遺産の中でも、
最強の呼び声高いマチュピチュ。
当時一万人が生活していたという大遺跡。
ケチュア語で「老いた峰」を意味するが、
遺跡を見下ろす位置に「若い峰」こと
ワイナピチュへの軽登山。
三千メートルを超える青い山並みと、
遥か下方を蛇行するビルバンバ川の濁流と、
なぜこんな地形に町を築いたのか、
また築くことができたのか、
感嘆の念を抱いて見つめる大展望。
いやあ、はるばる来た甲斐があった。
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【ワイナピチュ】
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【ワイナピチュからの景色】
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今も生きる 驚愕の水利技術
斜面を埋め尽くす段々畑。
庶民の居住区、技術者たちの作業場、
そして神に祈りを捧げた太陽の神殿。
路地や階段が迷路のように入り組んでいる。
歴史に思いを馳せながら歩くだけでも楽しい。
そんなマチュピチュ遺跡の街角で、
一つだけ「過去」ではないところがある。
二十一世紀の「現代」になっても、
水が流れ続けている。
段々畑に水路が引かれ、
神殿や居住区に沿って水汲み場が設けられ、
斜面に刻まれた水路を水は流れ落ち、
また下の水汲み場に、
新たな水を供給し続けている。
安定した水の供給があったからこそ、
一万の人々がこの空中都市で生きた。
インカすごいぜ。
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【マチュピチュ】
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【マチュピチュ】
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【マチュピチュ】
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【アグアスカリエンテス温泉】
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4月28日
旅籠を意味する オリャンタイタンボ
マチュピチュ観光の夜は
麓の町アグアスカリエンテスに泊まり、
ぬるめではあるが温泉につかり
旅の疲れを癒す。
翌朝はアグアスカリエンテスから
列車でオリャンタイタンボ。
地元の言葉でタンボとは旅籠の意。
実に静かで、車通り少なく、
インディヘナの人々が行き交う小さな村。
その村の背後にそびえる山の
中腹に大きな段々遺跡が築かれている。
首都クスコを追われたインカ軍が、
一度はこの場所でスペインの侵攻を
食い止めたともいわれる要害の地。
遺跡前の広場の一角に、
老婆が営むぶっかけ飯屋。
素朴でなんとも旨かった。
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【アグアスカリエンテスの町】
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【オリャンタイタンボ】
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【オリャンタイタンボ】
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【ピサック】
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インカの聖なる谷 巡礼に往く
クスコから西の方角、
マチュピチュに至るまでの
ウルバンバ川一帯の谷は、
古くからのインカの伝統息づく
聖なる谷と呼ばれている。
果てしない青空と、
その空に向かってそびえ立つ尖峰と、
険しい斜面を切り開いて
開墾された無数の段々畑アンデネス。
白人に侵略され、支配され、
宗教も言葉も歴史も奪われた人々の、
それでもなお生き残った伝統が、
連綿と受け継がれ続ける聖なる谷。
片言のケチュア語で話しかけてみると、
通じているのか、通じていないのか、
微妙な笑みと、
スペイン語の返事が返ってきた。
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【ピサック】
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【ピサック】
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幾重にも重なる段々畑 ピサック遺跡
オリャンタイタンボからバスを乗り継ぎ、
ウルバンバ川に沿って東へ向かう。
三叉路の村ピサック。
賑やかな市場があることで知られる
村の背後にそびえる丘には
ミニマチュピチュとも称される
見事な遺跡が鎮座している。
豊かな緑と山の景色、
ここでも見受けられる水路の技術、
石造りの神殿や居住区の跡。
ピサックからクスコへは山越えの道。
点在する小遺跡を訪ねつつ帰る。
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【ピサックの市場】
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【タンボマチャイ】
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