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ふねしゅーの日本探訪/其の廿弐 石川県父子旅



3歳半の長男と夜行バス&鉄道、初めての2人旅


11月2日、夜 夜行バスに飲み物は必携だった

 3歳9ヶ月の長男と2人旅をした。目的地は石川県金沢市で、日本ソロモン友好協会と共同で、多文化が共生する県民フェスタにブース出展するためであった。1人で行くか、家族4人で行くか、選択肢がいくつかあった中で、長男と2人で行くという形になった。

 往路は新宿発の夜行バス。経済的な安さと、仕事が終わった後に乗れて、次の日の朝に着くという時間的な利便性もあっての選択だったが、ちゃんと寝てくれるか少し心配。どこに連れて行かれるのかも知らず、でも旅行に出かけるということで盛り上がっている長男と、夜の10時過ぎに家を出る。

 夜行バスに乗るのは本当に久しぶりなのだが、最近はその安さが人気なのだろう。たくさんのバスが指定された乗り場に集まっていて、どれが目的のバスなのか探すのに手間取り、危うく乗り遅れそうに。。。気になるのはバスの混み具合だが、埋まっているのは座席の半分くらいか。ぎっしりではないのでほっとする。

石川県父子旅
【夜の新宿西口】

 23時半の出発。さっさと寝てほしいのだが、テンションが高く、窓の外を眺めて一向に寝ようとしない長男。仕方がないのでしばらくほっておくと、やっぱり眠いのだろう、カーテンを頭にかぶりながらうつろな目になっていたので、「寝ような」と声をかけたら、膝の上であっという間に寝た。その素早さが、ちょっと羨ましい。

 途中、何度かサービスエリアでの休憩がある。私は寝ては起こされ、寝ては目が覚めての繰り返し。長男はしばらくずーっと安眠していたが、夜中の3時過ぎだろうか、「喉が渇いた」と言ってぐずり始めた。ピンチ!

 乗る前にペットボトルのお茶でも買っておくべきだったと後悔しても始まらない。次のサービスエリアまであとどのくらいなのか見当もつかないが、「次の休憩でジュース買おう」と言ってなだめるしかない。泣き出しそうなのを「泣くな」と言い聞かせ、もう一度寝てくれたら楽なのだが、乾燥した車内、喉が渇いて寝れないのだろう。ぐずられては、なだめ、ぐずられては、なだめの繰り返し。つらい時間帯を過ごす。

 と、気がつくと2人とも寝ていたのだが、サービスエリアに到着。有磯海SA。名前だけでどこなのかさっぱり分からなかったが日本海ぽい名前がする。小雨が降る中、売店でジュースを購入、長男もやっと笑顔になった。

 やがて夜が明け始め、富山、高岡とバスは順番に停車していく。長男は再び安眠、今度は「おなか空いた」とぐずられるのが少し怖かったが、そういうことはなく、無事に金沢が近づいてきた。

11月3日、昼 資料配りに大活躍、のち迷子で号泣

 朝8時、金沢駅に到着。駅ビルに入り、朝食場所を探す。パン屋に併設のカフェがあり、モーニングセットも提供しているようだったが、その隣に吉野家を発見、「どっちがいい?」と長男に尋ねると、彼は迷わず後者を選択した。

 カフェでクロワッサンではなく、吉野家の朝定食。いい具合に男旅がスタートという感じ。初めて知ったのだが、吉野家にもちゃんとお子様用のお皿やスプーンがあるんだね。鮭と目玉焼きの朝定食に、牛皿を頼んだのだけど、メニューも子供好きする内容で、吉野家って意外と子供向きでもあるのかも? すき屋なんかは街道沿いに店を出して、家族客向けのCMも流しているしね。

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【朝の金沢駅前】

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【旅人塾&日本ソロモン友好協会のブース】

 目的のイベント会場は金沢駅から徒歩3分ほどの国際交流センター(リファーレ)。9時過ぎに着くと、すでに参加団体がブースの準備を始めていた。旅人塾+日本ソロモン友好協会のブースも3階に発見、石川県支部の方とご挨拶。

 イベントの概要については、こちらを参照。長男は来場者への資料配布で大活躍、そりゃおじさんが配ろうとするより、3歳児に「はいっ」って渡されたほうが、99パーセントの高確率で受け取ってもらえるわな。

 徐々に飽きてきた彼のご機嫌を取るために、意味もなくエスカレーターに乗って会場を上下して歩きまわったり、建物の外に並んだ屋台でケバブサンドや餃子を買ったり。金沢在住の外国人が中心となって、それぞれの国の紹介ブースが出ていたのだけれど、そこで配られているお菓子をもらったり、スタンプラリーに参加したり。

 途中、ふと気がつくと長男がいなくなっていて、どこからともなく大きな泣き声だけが聞こえてくる、という事態が発生。私は4階にいたのだが、いつのまにか1人エスカレーターに乗って、1階まで下りていたらしい。建物が吹き抜け構造になっていたので、泣き声が聞こえてよかったよかった。

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【イベント会場前の屋台】

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【多文化フォーラム会場】

11月3日、夜 カレー、乾杯、そしておやすみ

 イベント終了は16時、ホテルに移動してしばし休憩の後、ソロモン友好協会の方と再び待ち合わせるが、疲れがたまっていて明らかに不機嫌な長男。ほかの人が一緒だと、どうしても気が張ってストレスを感じてしまうのだ。散会して2人で夕食に出かけることにした。

 カレーが食べたいという彼の希望。観光案内所で尋ね、インドカレーの店を発見。子供用のメニューもあって、肉のカレーとカボチャのカレーがあったが、長男は後者を選択。私は長男が「いいよ」というので唐辛子マークがたくさんついたカレーを注文した。お父さんのカレーも食べてみたいという欲は、あまりないようだ。ただ、私のカレーに付いてきたナンは、その美味しさを知っていて、自分のカボチャカレーに付けてはたくさん食していた。

 余談だが、一口食べさせてもらったカボチャカレーは激甘。そして、隣に座っていた高校生らしきカップルの男のほうが、長男と同じ名前のカレーを注文しているのが聞こえた。大人向けメニューにも同じものがあるのだが、もっと辛いの頼めよ若者! と叫びだしそうになるのを必死にこらえる。

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【夕食のカレー】

 ホテルへの帰り道、もとより酒とつまみを買って帰ろうと思っていたのだが、お菓子とジュースを買うかという問いに、二つ返事で賛成の長男。普段はそんなにお菓子やジュースなど買ってもらえないし、彼にとってはつまらないイベントも、ほかの人たちと接しなくてはいけない時間も終了し、夜のお楽しみだけが残った至福のとき、という表情である。こちらも嬉しくなる。

 かくしてホテルの部屋で乾杯となったが、楽しい時間はあっという間、疲れが限界だったのだろう、長男は30分もたたないうちに寝てしまっていた。

 私は、、と言うと、ちょうどテレビでやっていた日本シリーズをゆっくり観戦しようと思っていたのだが、気がつくと、やはり長男と一緒に寝てしまっていたのであった。

11月4日 のんびり途中下車の旅に不満爆発

 翌日は、自宅に帰るだけ。特に決まった予定はない。

 金沢から特急はくたかに乗って、越後湯沢で乗り換えて、まっすぐ東京に帰ろうとすれば、お昼頃には着いてしまう。でも、それではツマラナイので、しばらく鈍行で行くことにした。

 まずは金沢から富山へ。1時間ほどで到着。実際にそういう人がどのくらいいるのかは知らないけれど、これは充分に通勤圏だね。途中に高岡という、そこそこ大きい町もあって、電車の本数もそんなに少なくはない。

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【北陸本線、金沢駅】

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【富山駅前の路面電車】

 富山駅での乗り換え。時間が空いていたので、駅前に出る。路面電車(ライトレール)が走っているのを見つけ、しばしご機嫌の長男。従来のJR富山港線が廃線となり、代わりに路面電車として復活したという成功事例が話題の路線、さらなるご機嫌稼ぎを狙って乗ってあげてもいいかなと思ったのだが、行くところも思いつかず、やめる。

 曇りか雨だった天気予報に反し、晴れ間が広がる空。車窓からは左に海、右に立山連峰が見える。時間はたっぷりあるし、どこか田舎の駅で途中下車をしようと企む。

 しかし、これに不満なのが、長男! それもそのはず。特急に乗れる、新幹線に乗れるを謳い文句に、この北陸旅に誘ったのだ。約束が違うじゃないか、と怒っているのだ。海を見ようぜ、途中で降りて昼ご飯にしようよ、と手を変え品を変え誘う。

 で。越中宮崎という一番海に近そうな駅で降りる。ウィキペディアによると、1日当たり40~50人程度の乗降客しかいない駅らしい。降りたのは私たち親子だけ、駅前には誰もいない。店も閉まっている。ただ、歩いてすぐのところに海がある。おおーっ、1人で来たら寂しすぎて泣いてしまうかもしれないところ、同行者がいて良かったと心の底から思った。

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【晩秋の日本海】

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【ローカル駅途中下車】

 海辺でお菓子を食べ、昼ご飯を食べられる場所を探す。旅館が何軒かあり、うち1軒が食堂の看板も出していたので入ろうとするが、長男が断固拒否。「ここはレストランじゃない!」とのこと。彼の知っているレストランのイメージとは違うので、それがとても嫌だったのだろう。旅館の人も困り顔で、街道沿いを歩いて行くと食堂があることを教えてくれた。

 国道沿いのトラック運転手向けの食堂だった。ラーメン(長男の選択)と、この地方の名物だというタラ汁を頼む。昨日の朝は吉野家、昼は外国料理の屋台、夜はカレーだったので、今回の旅で唯一、辛うじて地元のものにありつけたということになる。ラーメンと、2つ入っていたナルトを食べて長男もご満悦。

 その後、結局直江津までのんびり行って、待望の特急はくたかに乗った。越後湯沢で乗り換えて、2階建ての新幹線。大宮まであっという間である。

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【特急はくたか】

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