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オーマイニュース新システムの是非を問う(後編)

市民記者2名がズバリ指摘、「ここを直してほしい!」




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オーマイニュース新システムの是非を問う(前編)の続きになります。

●アクセス数について

小宮山(以下、宮):『アクセスランキング』といえば、記事のアクセス数は下がっていますよね?

木舟(以下、舟):そうですね。思うに、トップページに掲載される記事の本数が減ったのが大きいですよ。前は300円記事の枠が20本ぐらいありましたよね? 今は10本くらいじゃないですか。だから、せっかく記事が掲載されても、一日も経たずにトップページから消えてしまいます。

宮:本当にその通りです。自分が書いた「AED」の特集記事は、ちょうどリニューアル前後に連載されたのです。周りの反響もあったし、結構アクセス数があるのではと期待したのですが、思ったよりずっと少なくてがっかりしました。

舟:朝載った記事が夕方には消えてしまう。前は、最初の掲載位置にもよりますが、丸2日くらいトップページに残っていましたよね。当然それだけアクセス数も伸びるわけですよ。

宮:どうも編集部は、どうすればアクセス数が増えるかっていう感覚が鈍い気がします。

●マイページの使い勝手について

舟:あと『マイページ』が非常に使いにくいです。SNS機能もいいけど、『マイページ』は記事の管理が第一じゃないですか。記事個別の原稿料が分からないこともそうですし、使いにくくなっちゃいました。

宮:前のほうが使いやすかったですね。勝手カフェでも話題になっていましたけど、SNS機能はリニューアルが安定してからの追加機能でもよかった。一度にあれこれ詰め込みすぎて、対応できていない感じですね。

舟:『マイページ』で、なんで友人記者の記事とか、記者クラブについての欄が、自分の記事の一覧より上なのでしょう? 自分の書いたコメントの一覧というのもありますけど、それはいらないと思うし、あったとしても一番下でよくないですか。

●編集部の対応について

宮:あとはやはり、編集部からの説明不足は困りますね。システムの不具合についても、はじめの頃お知らせ欄にちょっと載っただけですよ。

舟:『オーマイかわら版』も休止になりましたね。あれ、よかったのに。

宮:『PJニュース』への配信についても、ちゃんと説明がほしいです。編集部主催のオーマイカフェで、記事の二次利用についての質問もあったみたいです。

舟:『PJニュース』への配信は、もうされているのですか?

宮:いや、よく分かりません。ただ、自分もそうですけど、記事は『オーマイニュース』に投稿しているのであって、市民記者に断りなく転載をして欲しくないのが正直な本音です。

舟:自分は以前に掲載された記事がヤフーからリンクされていたことがあって、アクセス数が急騰して驚きました。ただ、編集部の回答だと、そういうリンクはヤフーが勝手に行うため、『オーマイニュース』側は関知できないそうです。ただ、『PJニュース』への配信となると、また別問題のような気もします。きちんと説明してくれたらいいのですが。

●総括

宮:新しい機能に市民記者や管理する編集部も未だに戸惑っている感じがします。さらに不具合も重なって混乱に拍車を加えた感じです。リニューアルが落ち着いたら、新しい機能の使い方などを、動画配信でわかりやすく説明をしていただければありがたいです。

 あとは24時間、常に読者がいることを忘れてはほしくないですね。リニューアルも本当に読者の視点でおこなったのか?と感じてしまいました。今の『オーマイニュース』にとって一番の課題は新しい読者を開拓することだと思います。そのことは新しい市民記者の増加に繋がります。

 現在、市民記者数は3千人をちょっと越える数字と聞いています。創刊1周年まであと残り3ヶ月。鳥越編集長の目標である「1周年までに1万人の市民記者登録」を目指す為にも、読者を増やすことは最優先課題だと思います。編集部は一般の読者と市民記者の両方を相手にしなくてはいけないので大変だと思いますが、パソコンの向こう側には常に読者がいることを忘れてはほしくないですね。

舟:SNS機能も、様々なランキング機能も、新システムを楽しく彩ってくれる要素にはなっていると思うのですが、市民記者が参画する上で最も大事な、「書くこと」と「読むこと」、この基本の2点が、少しおざなりになってしまった印象があります。既存の記者にとってはともかく、新たにオーマイニュースを知った人から見て、面倒で分かりにくく、内輪でばかり盛り上がっている印象を与えてしまっていないか心配です。

 また、投稿する記者にとっては、やはり1人でも多くの人に読んでもらいたいのが願いですから、トップページの体裁は、以前のようにより多くの記事を縦覧できる形に戻してほしいと思います。せっかく掲載されても、読者の目に触れる時間が短く、アクセス数が少ないとあっては、これまた新規記者の獲得にも差し障るのではないでしょうか。

 職業記者ではない、素人市民記者のメディアであるという点に共感し、オーマイニュースに登録した記者の人は多いと思います。その期待にしっかり向き合って、編集部の方々には今後も御尽力いただきたいと願っています。

 二人ともお酒の力も加わって厳しい意見になったかもしれません。しかし、これも『オーマイニュース』のこれからの発展を願っての意見です。リニューアルを機会に改めて、情報を受け取るひとりの読者の立場になって『オーマイニュース』を見直す機会が出来たのではないでしょうか。

(2007年5月30日掲載)

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