東京の食を支える
東京都中央卸売市場
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今、築地が熱い。
朝、大江戸線の築地市場駅を訪れると、
英語にフランス語、韓国語に中国語と、
実に様々な国の言葉が耳に飛び込んでくる。
厚めの上着を着込み、切符の自動販売機や、
駅構内の浮世絵風な壁画をカメラに収めている人も多い。
築地は浅草や秋葉原と並んで、
東京でも有数の外国人人気が高い町であり、
多くの旅行者が市場を目当てにやって来るのだ。
「世界最大級の魚市場」
「東京で最も旅行者を惹き付ける場所の一つ」
築地を紹介する英文サイトの謳い文句である。
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外国人旅行者の一番人気
国内外から多くの観光客が訪れる
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江戸時代、一日に千両のお金が落ちると
言われるほど栄えた場所が三ヶ所あった。
浅草の芝居小屋と、吉原の遊郭、
そして日本橋魚河岸である。
築地市場はその魚河岸の伝統を引き継ぎ、
関東大震災後に現在の場所に開設された。
面積は23ヘクタール、
一日平均3350トンの魚や野菜が入荷し、
およそ21億円が取引されている。
名実共に、日本最大級の市場であり、食の拠点である。
知る人ぞ知る、かの牛丼チェーン吉野家は、
築地市場の中に1号店がある。
狂牛病問題で牛丼の販売が中止された時期も、
1号店だけは国産牛を使用し、牛丼を提供していたが、
発祥は市場で働く人たちのための食堂だったのだ。
吉野家以外にも、場内には多くの食堂が軒を連ねる。
国内外から多くの観光客が、特別の食を求めて集まる。
昼食時ともなれば長蛇の列、人、人、人である。
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一方で移転問題に揺れる
場内と場外は分離されてしまうのか
市場で売っているのは魚や海産物だけではない。
食に関するものとして、陶器。
そして魚を捌くための刃物もまた、
大小さまざまな品が並べられている。
さらに隣接して、「場外市場」と称される店舗群。
場内が本来プロの市場とすれば、場外は一般客向け。
寿司屋に鰻屋、乾物屋に佃煮屋が並ぶ狭い路地は、
迷路のようでもあり、多くの観光客で賑わっていた。
外国人旅行者に人気が高い理由も分かる。
私がその立場であれば、海外の街を訪れた際に、
スークなりメルカドなり、土地柄を感じさせる市場は、
絶対に外せない場所であるからだ。
ソウルには南大門市場、バンコクには水上マーケット、
イスタンブールにはグランバザールがあるように、
東京には築地市場があるというわけだ。
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独特の景観の築地本願寺
歌舞伎座そして銀座も至近
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そんな東京都内でも有数の「観光名所」築地が、
豊洲への移転問題に揺れている。
すでに移転は既定路線として決められているが、
反対の声は根強く残っている。
移転先の豊洲の土壌が汚染されているという
ニュースが報じられたこともあって、
一般にも俄かに注目されている問題である。
場内には「移転反対」のビラが貼られ、
場外には「私たちは移転しません」の横断幕。
むろん食の安全は市場にとって最重要であるが、
場内と場外が一体となって、
観光客を惹きつけている築地である。
世界的な和食ブームの、聖地ともいえる築地。
日本文化の発信地という視点からも、再考が望まれる。
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場外市場から、さらに晴海通りを渡って向こう。独特な景観の築地本願寺が建つ。
晴海通りを西へ進めば、東銀座。歌舞伎座もまた、外国人に人気の場所。
さらに歩けば、東京いや日本最大の繁華街「銀座」へと続く。
その手前、いまは首都高になってしまっている築地川にかかる橋の上、小さな公園がある。
すぐ隣に松竹のビルがあるためか、明日を夢見る芸人の卵たちが、通りに背を向けて練習に励んでいた。
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