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チャリダー養成講座/第七回 チャリが壊れたら



自転車が故障してしまうこともある。どんな工具を用意しておけばいい?

 前回の続きです。パンク修理以外の、必要な工具や、交換部品、整備について説明します。

●ドライバー&六角レンチ

 これは基本工具です。自転車によっては、タイヤをはずすのも、サドルの位置を調節するのも、工具要らずのクイックレバーでできますが、荷台(キャリア)の取り付けや変速機(ディレーラー)の調整などの作業になると、やはり必要になります。ちなみに六角レンチはアーレンキーともいいます。

 自分の自転車のどの部品に、どの工具が必要なのかを把握しておくのは、大切なことですが、概ねプラスとマイナスのドライバーに、4ミリ、5ミリ、6ミリの六角レンチを持っておけば間に合うと思います。それらが一体化した万能ナイフのような工具も売られています。

●油&グリス

 普段の日常生活で自転車に乗る人も、チェーンの油差しは、よく行うことだと思います。雨に降られた後は注油して錆を予防。これが基本です。

 車輪やペダルの軸受部に対するグリスアップは、本当はこまめに行った方がいいのですが、私は正直面倒臭がりなので、あまりしませんでした。なので、見習わないでください。

カナダ/北西部の小さな村カークロス
【カナダ/北西部の小さな村カークロス】

●替えチューブ

 チャリダーにとっては、とても重要な装備です。チューブは走行距離に比例して傷みます。パンクを重ねるほどに傷みがひどくなります。パンクの度合いによっては大きく裂けてしまい、修理不能になってしまう場合もあります(これをバーストといいます)。前後輪が同時にパンクしてしまうこともありますので、常時二本以上携帯しておくと無難です。

 また、走行中でパンク修理が面倒なとき、まずは新しいチューブに交換してしまい、後で穴の空いたチューブをゆっくり修理するという方法も使えます。

 なお海外で手に入るチューブには質のよくないものもありますので、日本など先進国で多く仕入れておいたほうがよいでしょう。

●替えブレーキシュー

 ブレーキシューは消耗品であり、これまた常時の携帯が望ましいものです。自転車によって形状が異なりますので、あったものを買っておきましょう。

 日本のように雨が多く、坂道が多く、信号が多い国では減りが早く、ひと月も走れば交換の必要がありますが、大陸性気候の乾燥した国で、とにかくまっすぐ走り続けるような道の場合、一日に数回の休憩のときしかブレーキを使わず、相当に長持ちします。

 なお、ブレーキシューの調整はなにも難しいことはありませんが、正しくリムに当たるようにしてください。間違ってタイヤを擦ってしまうようだと、タイヤを傷つけてバーストの恐れがあります。

アメリカ中西部/アルゼンチン人のチャリダーと遭遇
【アメリカ中西部/アルゼンチン人のチャリダーと遭遇】

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 ここまでは必須の装備。ここから先、なくてもどうにかなる装備の説明に移っていきます。どこまで揃えるかは、旅の長さや、熟練度によって決めたらよいでしょう。また、複数人数で走る場合、誰か一人が持っていれば充分という考え方もあります。

●替えタイヤ

 タイヤはチューブと違って、突然だめになるということが滅多にないので、替えタイヤを常備する必要はないというのが、私の考えです。路面状態や走り方にもよりますが、三千から四千キロくらい走ると、すり減ってきますので、替え時になります。

 ちなみに私は、すり減って穴の空いたタイヤをガムテープで補修し、次の町まで走ったこともありました。無理のしすぎは禁物です。

●ワイヤーカッター

 文字どおり、ワイヤーを切るための工具です。自転車にはブレーキワイヤーと、変速のためのシフトワイヤーの二種類のワイヤーがありますが、どちらも非常に頑丈にできているため、通常のペンチではなかなか切れません。長い距離を走ると、ワイヤーも傷んで伸びきったりほつれたりしてきますので、新しいものと交換するときなどは、ワイヤーカッターが必要になります。

●チェーン切り&ニップル回し

 どちらも自転車に特有の工具です。チェーン切りは名のとおりチェーンを切るためのもの……ではなく、切れてしまったチェーンをつなぐためのものです。ちなみに私は走っていてチェーンを切らせたことがないのですが、重いギアで無理に坂を登るなどすると、チェーンを切ってしまうことがあります。

 ニップル回しはタイヤのスポークの弛みを調整するための工具です。長く乗っているとどうしてもタイヤがまっすぐ転がらず左右にぶれてしまうのですが、そのぶれを調整することができます。上下にぶれることを縦ぶれといいますが、より厄介で、なかなかうまくは直せません。これも滅多にあることではありませんが、スポークの弛みや「ぶれ」を放置したまま走り続けていると、スポークがぽっきり折れてしまうこともあります。

●フリー抜き

 自転車部品用語でフリーというのはフリーギア、後輪のギア板のことです。六段だったり七段だったりする円形のピラミッドのようなギア板をはずすための工具がフリー抜きです。長距離走行を続けていると、タイヤを回転させる軸部が折れて不能になってしまうことがあるのですが、そんな事態になったら、もう自転車屋を探しましょう。私はこの工具を使いこなせません。

アメリカ西部/カリフォルニアの海岸線を南下
【アメリカ西部/カリフォルニアの海岸線を南下】

 さて。上記に述べた工具類とは少し異なりますが、自転車旅行に必須かつ特有の装備がもう一つあります。それが自転車旅行にとっての切札、世界の道を股にかけて走るチャリダーにとってのジョーカー的存在、輪行袋です。

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